『サル痘に関する用語がスティグマを強め、公衆衛生の危機をもたらす』 UNAIDS 5月22日プレス声明

サル痘に関する用語がスティグマを強め、公衆衛生の危機をもたらす UNAIDSが警告
https://www.unaids.org/en/resources/presscentre/pressreleaseandstatementarchive/2022/may/20220522_PR_Monkeypox

ジュネーブ 2022年5月22日 サル痘に関する報告および解説の一部で、LGBTIの人たちやアフリカの人たちへのスティグマを強める用語や画像が使われていることにUNAIDSは懸念を表明する。こうした描写は、ホモフォビア(同性愛嫌悪)や人種差別的なステレオタイプの固定化促しスティグマを悪化させる。エイズ対策の教訓は、特定の人口集団に対するスティグマや非難が感染症のアウトブレーク対応を大きく妨げる恐れがあることを示してきた。

 複数の国連加盟国で2022年5月13日以降、サル痘のアウトブレークが報告されている。その多くはこれまで症例報告がなかった国からのものだ。世界保健機関(WHO)は5月21日現在、これまでサル痘の流行がなかった12カ国から、検査による確認例92件と疑い例28件の症例報告を受けている。症例のかなりの部分は、ゲイ男性・バイセクシュアル男性など男性とセックスをする男性で占められ、一部症例はセクシュアルヘルスのクリニックで特定されていた。さらに詳しい調査が現在、進められている。入手可能なエビデンスによると感染の最も高いリスクに曝されているのは、サル痘のある人と身体的に濃厚接触した人であると示唆され、そのリスクは男性とセックスする男性に限定されるものではないとWHOは述べている。

UNAIDSは各国のメディア、政府、コミュニティに対し、人権とエビデンスを踏まえたアプローチによってスティグマを回避するよう呼びかけている。

「スティグマと非難が強まると、今回のようなアウトブレークに効果的に対応するための信頼と能力が損なわれてしまいます」とUNAIDSのマシュー・カバナ副事務局長はいう。「スティグマのレトリックにより、エビデンスに基づく対応が取れなくなってしまう。このことは過去にも経験があります。人びとは医療サービスを利用しなくなり、症例の特定が妨げられ、効果のない懲罰的な措置が奨励される。こうして恐怖と不安のサイクルが増幅されていくのです。LGBTIコミュニティが意識向上の道を切り開いてくれました。私たちはこのことに感謝します。そして、この病気が誰にでもかかり得ることを改めて強調したい」

サル痘の発生は、様々なコミュニティがこれからもウイルスの脅威に直面し続けること、そして世界全体が対応しなければウイルスを克服することはできず、国際的な連帯と協力が公衆衛生に不可欠なことを示している。

「今回のアウトブレークは指導者に対し、効果的でスティグマのない対策を支えるより強力なコミュニティ主導の対応力と人権インフラストラクチャの構築を含むパンデミック予防策の強化が緊急に必要なことを示しています」とカバナ副事務局長は述べる。「スティグマはすべての人を傷つけます。科学的成果の共有と社会の連帯がすべての人を助けるのです」

 UNAIDSはサル痘報道にあたるすべてのメディアに対し、WHOが定期的に発表するアップデートをフォローするよう要請します。

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